【高校紹介】福山誠之館高等学校(その④)

みなさん、こんにちは!進学塾ライトアップ、代表の西川です。

塾は毎日開いております。頑張りましょう!

生徒たちは英検と定期試験の勉強を両立して頑張ってくれている子が何人もおります。英作文も随時添削しておりますので頑張りましょう! また、本日は英語の教科書本文の解説も行いました。普段の授業では、学校の教科書内容に触れていないので、今回の解説を聞くことで、教科書内容の理解が少しでも深まって、皆さんの勉強の助けになっていれば嬉しいです。

本日は先週伺った学校の紹介です。前回までの記事はこちらです。リンク先でその①、その②の内容も紹介しています。

【高校紹介】福山誠之館高等学校(その③)

ということで、福山誠之館高校です!

学校見学に伺うのは5回目!そろそろ学校周辺の地理も覚えそうです。

ちなみに、福山誠之館高校の近くに「福山自動車時計博物館」というところがあるんですが、これがどんな博物館なのか、ずーっと気になっております。尾道方面から神辺に向かう途中にある「ホロコースト記念館」と同じくらい気になっております。(どちらも、いつかは訪問ブログを書きます!)

ではまず、いつも通り基本情報を。

 

広島県立福山誠之館高等学校

HP: http://www.fukuyamaseishikan-h.hiroshima-c.ed.jp/

男女: 共学

アクセス: JR福山駅よりバス、向陽循環線7番乗場 「誠之館高校前」下車(約15分)

      JR福山駅から徒歩なら約20分

全県模試受験者平均偏差値: 61.7

R5卒の主な大学進学実績(過年度生含、パンフレットより抜粋):京都2、大阪3、北海道、神戸6,九州5、広島20、岡山18、早稲田5、慶応2、同志社13、立命館44、関西19、関学24

 

説明会冒頭は、中原校長先生のお話でした。

「コロナ禍が明けて、ようやく『いつも』の状態に戻って来た。文化祭は一般開放をすることが出来、生徒約900名と、その倍くらいの保護者・関係者でにぎわった。修学旅行もコロナ前と同じように行える。」

中原校長先生は誠之館に赴任されて4年目ですので、『いつも』の状態とおっしゃってはいますが、実際は校長先生として初めての経験となるそうです。

「これは私見だが、大学入試の姿が大きく変わった。少子化の影響で国立が『このくらいでも合格出来るのか』というくらい合格者が出ている。中四国地方の岡大・広大を除く国公立大学であれば、模試判定でC・D・E判定(合格可能性50%未満)となっていても合格している。私立も年内にたくさんの合格者を出し、一般は定員を絞って少なくしているから、倍率があるように見えるだけで、実際は合格しやすくなっている。」

こういう分析をして下さるのは大変ありがたいです。合格率が〇%ですごい!というアピールだけではなく、毎年多くの受験生を抱えている高等学校の先生ならではの全体を俯瞰(ふかん)した分析は、私が自塾の高校生の進路指導をする際にも、とても参考になります。

「浪人生も各学年に30名ずつくらいは出るが、その子たちもほぼ第一志望に合格した。浪人生の子たちは学力が上がるというよりも、精度が上がるといった印象。そして、関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学の関西私大TOP4のこと)の合格者も、初めて合計100名を超えた。」

ということで、浪人生は数名出てしまうものの、それでも希望の進路を叶えられているという自信のあるコメントでした。

「今、大学入試共通テストの問題がブレている。しかし、国公立大学の2次試験や私大入試は、共通テスト導入前からブレていない。だからこそ、ブレていない方に重点を置くことで合格率UPを目指してきた。優先順位をきちんとつけて、軸になる教科をしっかりと鍛えていく方針だ。」

国公立大学を志望する生徒さんたちは、1月中旬に大学入試共通テストというマーク式のテストを受け、2月後半に2次試験という、自分の希望する大学に行っての記述式の受験があります。(大学・学部によっては2次試験は面接のみ、という場合もあります。)

つまり、高校3年生の受験生は、国公立大学に推薦以外で合格するためには2回試験をうけなければならない訳ですが、数年前から導入されている大学入試共通テストに関しては、平均点の乱高下が激しく、教科によっては対策がしづらくなっています。それもあって、各予備校の志望校判定の精度が落ちているくらいなのです。

そこではなく、対策がしやすい教科に重点を置かせるような指導をしているというのは、頼もしい話ですね。

「高校受験は今年は昨年度とほぼ同じで、失敗を恐れずにチャレンジをし続ける志を持った生徒さんに来てほしいと思っているし、中学生の今のうちから、きちんと優先順位をつけた勉強が出来る子をとりたいと思っている。理社に関しては中学校で習う内容と、高等学校で習う内容が大きく異なるため、入試ではあまり重視していない。その代わりに、基礎学力である英数を、出来ればどちらも、それなりの力をつけておいてほしい。英数をしっかりと頑張ることが大学入試につながるので、特色をもった生徒を送ってほしい。」

というお話でした。入試制度や各教科の点数配分は昨年度同様ということなので、詳しくは以前私が書いたその③の内容をご確認ください。

校長先生のお話の途中で、一度進路指導の責任者の先生にバトンタッチして、高校入学後の進路指導や、宿題に関する学校の方針を伺うことも出来ました。

「国公立大学への合格者が63%、何名かは浪人をしているが、生徒たちには『第一志望に果敢にチャレンジ』をするようにと話している。その結果、浪人生から東大や京大の医学部医学科に合格する生徒も近年は出ている。」

校長先生のお話と重なる内容もありますが、「安易に志望校を下げさせない」という方針の指導が、高いレベルの大学への合格者増につながっているようです。

「普段の勉強に関しては、全員一律で宿題を出すのではなく、『個に応じた学習』をテーマとしている。宿題は、高校1年生の1・2学期は同じものを出すことがあるが、3学期以降は各自で必要なものを選んで学習してもらうようにしている。結果として、自分で強化したいものに取り組む生徒、主体的に学習する生徒が増えている。自分で計画を立てることが難しい生徒の場合は担任が面談でアドバイスをしている。」

課題でガチガチに縛り付ける指導というのは、今はどの学校も避ける傾向にあります。勉強が出来る子にとっては、大量の課題に追われることで、本当にやりたい勉強が出来なくなりますし、勉強が苦手な子にとっては課題の多さが不登校・退学の原因の一つになっています。そういった理由もあり、課題が多いと言われる尾道北でさえ、数年前までと比べると、課題の量はかなり見直されているような印象です。

この風潮を「楽になった」と考えて、手を抜いているようでは、誠之館に限らず、進学校の勉強にはいずれついていけなくなります。だからこそ、中学生のうちから、せめてテスト前だけでも自分でしっかりと計画を立てて、十分な量の勉強が出来るように気持ちと環境を整えておくべきでしょう。

「出された課題をひたすらやっていたら、いつの間にか高校に受かっていた。」

「自分で何を勉強するかは、特に考えたことない。」

「言われたことをやっていただけで、自分で何をするかは決めるのが面倒・・・。」

こんな状態で、進学校に行くのはかなりマズイということです。

これからの進学校の課題というものは、それだけやればOKというものではなく、あくまでも基礎的な力をつけるために、最低限やらなければいけないものという位置づけになります。(既にそういうスタンスの学校も多くあるでしょうが)

学校の課題の時点でスラスラと解けないけれど、その教科を受験で使えるレベルにしたいのなら、もっと気合を入れて、自分に何が足りないのかをちゃんと自分で考えて勉強するべきです。逆に、その教科をどうしても受験に使いたくないのなら、志望校を私立大学や科目数の少ない公立大学などに絞って、得意な教科を更に伸ばす勉強にシフトすることも検討した方がいいです。

ということは、高1のうちから進路についてしっかりと考えておくことも、合わせて重要ですよね。中学生の皆さんにも覚えておいてほしいのは、高校1年生の夏休みが明けた段階で、学校からは文系か理系かの選択しろと言われます。どちらを選択するかで、高校2年生・3年生で受ける授業の内容が大きく変わります。だから、1学期の勉強と並行して、自分がこれから先どんな進路に行きたいのかを夏休み中に考えておかないといけないということです。そうしないと、自分でどの勉強をどれくらいするべきなのかを決めることなんて出来ませんから、非常に重要です。どうかその部分をテキトーにやらないでください。真剣に考えてくださいね。

説明会の後半では、昨年度の自校作成問題の解説や出題意図の説明と、質疑応答がありました。

英語の自校作成問題に関しては、公立高校の入試問題に加えて、誠之館の自校作を解かなければいけません。問題の中には長文は含まれておらず、語彙や文法事項を問う問題ばかりが出題されています。長文だけでなく、しっかりと文法問題も解いて、基礎的な文法はしっかりと定着した状態で入学してほしいことが分かりますね。

数学の自校作成問題に関しては、「数と式」(方程式・平方根など)、「図形」(合同・相似・立体など)、「関数」(比例・反比例、2次関数など)、「データの活用」(箱ひげ図・標本調査など)の各領域からバランス良く出題されます。1つの問題で1つの知識を問うのではなく、複数の知識を組み合わせて解かなければならないこともあり、広島県共通の問題よりも難易度は少し高めです。

記述問題が複数あるのも特徴で、採点をする人にも自分がどうしてその計算をしたのかが伝わるように、文字で説明をしなければいけません。このあたりは、しっかりと塾でも添削をしますので、勉強を頑張りましょうね。

ちなみに・・・昨年度、数学の入試問題の平均点が6割を下回ったようで、今年度は少し解きやすくするというお話を数学担当の先生がおっしゃっていました。数学が苦手な生徒さんにとっては、嬉しい知らせのように思えるかもしれませんが、実際は逆で、昨年度よりも出来る人と出来ない人の間で、差がつきやすくなったということですから、油断をせずにしっかりと頑張りましょうね。

最後の質疑応答で、他塾の先生が全体の平均点や合格最低点などを質問されていました。細かい得点まではっきりとは教えてもらえませんでしたが、合格者の総合得点がだいたいどれくらいなのか、そして、自校作成でこんな状態だと合格は難しい、というお話はいくつか伺えましたので、気になった生徒さんは、ぜひ私に質問をしてくださいね。

ということで、今回は写真少なめで、入試制度や学校の特徴などは割愛して、説明会で話された内容を中心に書いてみました。昨年度、当塾からは初の誠之館受験者が出て、無事に合格してくれましたが、今年度も誠之館を受験する生徒さんの中から、不合格者を一人も出さないように、気合を入れて指導をしていきます。

また、HPには本日の時点でまだ掲載されていませんが、教育ネット21が主催の「誠之館セミナー」が、11/5日に「まなびの館ローズコム」で開催される予定です。福山市のベテランの先生方が、誠之館に合格するために必要な英語と数学のポイントを分かりやすく解説してくれますので、受験を真剣に考えている人はぜひ参加しましょう!

参加を希望する生徒さんには、申込書をお渡ししますので、西川まで問い合わせてください。

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