【教室内紹介】偏差値70の世界
みなさん、こんにちは!進学塾ライトアップ、代表の西川です。
本日、5月末に受検をしてもらった、第2回全県模試の結果が教室に戻ってきました。そちらの結果に関しては、色々と確認をしてから、またこちらで紹介させて頂こうと思いますので、そちらをご期待ください!
さて、今回は塾講師である我々はしょっちゅう目にしているけれど、ご家庭のみなさんは知らないかもしれない「偏差値」に関して、少しお話をしてみようと思います。とは言っても、高校生が習うような数値を出す計算方法だとか、そういったことが話したいのではありませんので、ご注意ください。
現在、公立の学校では、いわゆる「偏差値教育」というものは認められていません。ですので、学校の実力テストを受けても、中学生のみなさんは「校内順位」や「校内偏差値」「全国偏差値」というものは、あまり見ないのではないかと思います。(尾道市内の某中学校は、どうやら順位が出るようですが・・・)
ということで、中学生の皆さんや保護者の方にとって、「偏差値」というものは、塾でしか見ない数値なのではないかと思います。
この偏差値というものは、全体の平均点を「偏差値50」としています。つまり、偏差値50を超えていれば、平均点以上取れているということ、偏差値50を下回れば、平均点に足りていないということです。
では、偏差値60、偏差値70というのが、どれくらいすごいのでしょうか?
偏差値60以上を取れるというのは、上位14%に入っているということです。ですので、あるテストを受けた人が100人いれば、そのうちの上位14人しか偏差値60以上というのは取れないという計算になります。(偏差値40も同様に下位14%です。)
偏差値70以上を取れるというのは、上位2%に入っているということです。ですので、あるテストを受けた人がいれば、そのうちの1位と2位しか偏差値70以上は取れないという計算になります。(偏差値30も下位の2%です。)
ですので、偏差値50から55に上げることと、55から60に上げることには、大きな違いがあります。偏差値60以上をキープするというのは、上位14%の中に入り続けるということですから、それだけでも中々大変なことです。
100人中14位以内に入るということは、学校の授業もちゃんと受けて、授業内容をきちんと理解して、課題もしっかりとやらないと難しいです。100人中2位以内に入るということは、学校でやっている勉強をほぼ完璧、復習もほぼ完璧にこなせていることは当たり前の状態です。一度は頭に入った内容も忘れることがあるので、こまめに復習もしていないといけません。つまり、生活の中心、少なくともかなりの優先順位のところに勉強を置いていないと取れません。
うちの塾は開校3年目ですが、中3の全県模試で偏差値70以上をとってくれた生徒さんが、一昨年度は0人、昨年度は2人、今年度も2人、合計で4人います。
この生徒さんたちがどんな様子だったか・・・。ちょっと思い出してみたいと思います。
昨年度中3だった一人は、休日の家庭学習を家で10時間以上頑張っていました。本人は照れ家なのであんまり頑張っていない風を装いますが、とにかく努力家で、中1・中2のときからの勉強量がものすごい。塾で参考書をおススメすれば、数日のうちに購入して、それを家でコツコツとやってくれていました。これは高校に入ってからも変わっておらず、高いレベルでパフォーマンスを維持してくれています。
もう一人は、中3の春のうちに塾にほぼ毎日自習に来て、中学校で習う理社をほぼ完璧にしていました。とにかく、下準備がいつも早い。英作文も丁寧に確認をするから、受験直前にはほぼ完璧になっていました。その結果、全県模試も4000人近く受験者がいる中で、最高順位は県内2位。高校に合格してからもコツコツ勉強をして、たった2か月ほどで、高校2年生で数学の単元も一部予習を済ませていました。
今通ってくれている、とある生徒さんは、一人は平均すると1日あたり3時間以上は塾にいます。とにかく勉強に関しては妥協を許さない。数学に関しては、すでに高1内容もある程度頭に入っています。学校では他塾の友達と英語や数学で難しい問題を出し合い、お互い切磋琢磨しているとか。この各塾のトップクラスが集う勉強会の様子、のぞいて見たいなぁ・・・笑
今通ってくれているもう一人の生徒さんは、とにかくきちんと理解をしながらコツコツと勉強を進める生徒さんです。教室では国語も英語も、辞書を引いてる様子をよく目にします。社会に関しては、出来事の背景や原因をよく私に質問をしてくれ、用語を覚える以上のことを毎回やってくれます。その結果、中2の学年末では、英検準2級の面接練習もたくさんこなしながら、定期テスト900点中870点を取ってくれました。
どうですか?
普通の人から見れば、「ありえない」「おかしい」と思うかもしれません。しかし、当然のことですが、100人中で2位までに入れる生徒さんと、他の生徒さんの習慣や感覚が同じな訳はないと私は思っています。
周りの友達が勉強をしていない時も勉強をしたり、周りよりも2歩、3歩先を歩かなければ気が済まなかったり、小テストでミスをすると必要以上にものすごくへこんだり、定期テストで100点が取れないとものすごく悔しがったり、教科書に書かれている何気ない文章の一節がどうしても気になってそこから色々と自分で調べてみたり・・・みんな、「何もそこまで・・・」と言われるかもしれないような、尖ったところがあります。この勉強面での「尖り」を、さらに目立たせてあげるのが私の仕事だと思っています。
ただし、大学受験で上の大学を受験するとなると、この高校受験で偏差値70を超える生徒さんたちがやっていることは、「ちょっと出来る子なら当たり前にやっている」世界になります。どれだけ勉強をしても、ただガムシャラにやるだけでは、上になかなか追いつけない・・・上にはさらに上がいる。ただ勉強していればいい訳じゃなく、今勉強していることの本質をきちんと理解していかないと全く成績が上がらない。そんな世界が、大学受験と、そしてさらにその先に待っています。
私も高校時代、周りには超人がいました。野球で全国選抜に選ばれながら勉強では学年1位という東大志望の野球部の先輩。空手県3位で勉強でも学年10位以内の女の子。英検1級を取って、ドイツ語・フランス語・イタリア語も独学で勉強している先輩。数学の雑誌「大学への数学」に、別解を投稿している理系の1位。中1からNHKの「基礎英語」をほぼ毎日やり続けた結果、英語は塾に通わず独学で全国1位のクラスメイト。夏休みに毎日12時間以上勉強しているクラスメイトも、知っているだけでも何人もいました。
勉強では勝てなくても、スポーツでは「ガリ勉野郎」に勝ってやる、と思って入学した高1の私にとって、勉強でもスポーツでも内進生に勝てないというのは、ちっぽけなプライドを思いっきりへし折られたような感覚でした。
私は寮生活で、テレビも携帯も無かったので、かなりの時間を勉強に費やした自信はありますが、全く追いつけず、最後まで高校の中で偏差値50ちょい上あたりをふらふらして終わりました。そんな風に、自分が「凡人」であることを痛いほど痛感する、「井の中の蛙大海を知らず」ということわざを、これでもかと見せつけられるのが、進学校での高校生活です。
だからこそ、進学校を志望する生徒さんたちには、高校に入ってからの準備を今のうちにさせてあげたい。そして、たとえ入ったばかりの頃は周りに負けていても、質も量も高い勉強を続けて逆転をする力をつけさせてあげたいです。
勉強をしている人を、「真面目くん」とか「ガリ勉」という風にからかうのなんて、進学校に行けばあり得ないです。むしろ、全く勉強をしていない子は一人、また一人と退学していきます。義務教育で、誰一人として落ちこぼれを作らないようにしている中学校とは違います。
だから、進学校に行きたい生徒さんたちには、中3の受験期からでも、一緒に勉強を頑張れるような、お互いを高め合えるような友人を見つけて、一緒に切磋琢磨してほしいです。勉強が、生活の大きな一部になってほしいです。
勉強をした先には、世の中のことがよく分かって、楽しめるような世界が待っています。高校内容のその先の専門的な話に関しては、私では実力不足な部分も多いのですが、せめてその入り口までなら、私でも導いてあげることが出来るのではないかと思っています。
有難いことに、開校して2年半しか経っていない無名の塾ながら、勉強を頑張る生徒さんにこれだけたくさん出会えています。毎日塾に来て頑張っている中1の生徒さんが、「先輩の中に、毎日塾に来てめちゃくちゃ頑張っている人がいるから、自分ももっと頑張らないと」と言ってくれました。すごく良い環境なのではないかと思います。
今度はきっと、その子を目標にして頑張る同級生・後輩たちも現れるでしょう。そうやって、頑張っていた先輩たちが残してくれた財産を教室全体で受け継いでいって、勉強をするための良い環境を整えてあげられればと思っています。
さて、明日からいよいよ、長江中・日比崎中の定期テストも始まります。週明けにはほぼ全ての中学校が試験です。どうか自分に負けないように、そして慎重すぎるくらい慎重になって、不安なところを1つ1つ潰していきましょう。今の頑張りが、受験期の自分を助けます。引き続き頑張りましょう!
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