【読書レビュー】青柳碧人・モトエ恵介『浜村渚の計算ノート』

みなさん、こんにちは!進学塾ライトアップ、代表の西川です。

向島中、広大附属三原中の生徒さんは、テストお疲れ様でした!特に附属三原の生徒さんたちは、4月の実力テストの時期に比べ、頑張っている様子を特によく見た気がします。またぜひ結果を教えてください。

テストが終わって一息つきたいでしょうが、成績を上げたい人は、私が以前書いたこちらを見てみてください。記事の後半の方に書いてある、「バーチャルウォーター」の話も、なかなか面白いはずです。

成績が一番伸びる時期というのは、「みんなが勉強をしていないとき」です。みんなが休んでいるときに、ジョギング程度でもいいので走っていれば、前を行く集団に追いつき、後方を走る集団は一気に引き離します。テストの直後は、目標に向かって頑張っていた緊張の糸が緩んでしまう時期です。もちろん、今まで頑張った分、思いっきり羽を伸ばしても構わないのですが、現状からもう1段階成績を上げたいと思っている人は、騙されたと思って、ぜひこの期間に定期テストの復習を中心に、少しだけでも頑張ってみてください!

【高校部】本日は国公立前期!&「考えるアタマ」になろう! – さかた塾中学部ブログ (hatenablog.com) より引用

ということで、テストが終わる前に勉強をしに来てくれていた向島中・附属三原中の生徒さんたちには、「土日のうちどちらか片方でいいから、定期テスト・実力テストの復習に来ない?それだけでめっちゃ成績上がるんだよ?」と、勧誘をしています。さて、実際にちゃんと来てくれるのかどうか、楽しみにしておきます。

まだ、多くの中学校ではテスト期間中なのですが・・・、本日もマンガのお話しです。

テスト期間は50分勉強して、10分休憩のスパンで、どんどん問題を解いてもらっていますが、中には、休憩時間を利用して、塾にある「はたらく細胞」や、「ドラゴン桜」「村上海賊の娘」などを熟読してくれている生徒さんもいます。歴史が単純な語句の暗記でなくなったり、マンガを読みながら楽しく理科の知識が身に付いてくれれば嬉しいです。

以前の「さかた塾中学部ブログ」にて、数学のマンガをご紹介したことがあります。

こちらは、小学校5年生で「数検1級」を取ってしまう数学天才少年のお話しです。読んでいる私にも、ストーリーは理解できるのですが、実際のところ、登場する数学の中身に関しては、ちょっと次元が違いすぎてあんまり理解できていません笑

中学生のみなさんには、「なんだか分からないけどすげー!」「高校から先の数学っていったいどうなってるんだ???」と思ってほしくて、教室に置いてみたのですが、こちらの読書レビューに関しては1つ反省点があります。

私のこちらのレビューを読んで、購入していだだいたご家庭があるのですが、内容が理解できなさすぎて、お子さんが『つまらない』と言って読まなくなってしまった、というご感想を頂きました。たしかに、私でも理解出来ないような内容を、さも読みやすいかのように紹介するべきではなかったと反省しました。

ということで、数学が嫌いな中学生でも理解できるような、それでいて面白い。そんな夢のような数学のマンガはないかと探して、(それでも嫌いな子には無理かもしれませんが、)良さそうなマンガを発見しました!

こちらが、作品紹介(コミック版ではなく文庫版の紹介)のページです。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000205692

「刑事さん、解けちゃいました」

四色問題、フィボナッチ数列、円周率――。対「数学テロ」。警視庁の最終兵器は、天才数学少女!

「数学の地位向上のため国民全員を人質とする」。天才数学者・高木源一郎が始めたテロ活動。彼の作った有名教育ソフトで学んだ日本人は予備催眠を受けており、命令次第で殺人の加害者にも被害者にもなりうるのだ。テロに対抗し警視庁が探し出したのは一人の女子中学生だった! 新時代数学ミステリー!! 

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000205692 より引用

「数学なんて勉強をしていたら人間味が失われる」ということで、高度な数学教育が禁止された架空の世界が、お話の舞台です。そこで、「数学教育の地位向上」と訴えた天才数学者が、テロ事件を起こします。

この、テロ事件というものが厄介です。この超有名数学者の教育ソフトを使って数学の勉強をした人は、「予備催眠」という、いつでも催眠術をかけられてしまう状態にあり、この数学者が何か命令をして催眠をかければ、簡単に犯罪を犯してしまうテロ集団にさせられてしまうという凶悪なものです。数学が出来る人は、ほとんどがこの教育ソフトを使って勉強しており、いつ「催眠」が発動して裏切られるか分からないため、捜査本部のメンバーには加えられない。誰か数学が得意だけど、この教育ソフトを使ったことが無い人に協力をお願いしないと・・・。

ということで警察は、天才数学少女であり、教授の教育ソフトを利用したことがない、浜村渚さんという中学生に、捜査への協力を依頼して、色々な事件を数学で解決していく・・・というのが、おおまかなあらすじです。

このお話しの中の世界は、数学を勉強することは悪いことだと思われている世界ですが、現実の世界では、「実用的な数学・理科・英語・プログラミングはもっと勉強をするべきで、役に立たない古典や芸術は廃止するべきじゃないのか?」という、この作品の中の世界とは、真逆の意見がちらほらと聞かれています。古典を学ぶ意義に関しては、わざわざ広島県の公立高校の入試問題にも取り上げられているくらいで、本編とは全く関係ありませんが、どの勉強が必要で、どの勉強が必要ないというテーマは、なかなか面白いですね。

この作品のストーリーも、登場する数学の話も、「はじめアルゴリズム」ほど難しい話ではなく、皆さんも知っているもの、親しみやすいものがテーマです。

1巻では、色塗り問題というものが登場します。色塗りがどうして数学と関係あるの?となるかもしれませんが、「ある図柄に色をつけていくときに、同じ色が隣り合わないように塗るにはいくつの色が必要か?」というのは、普通に算数や数学の問題になるんですよね。

色塗り地図の一覧|白地図ぬりぬり (freemap.jp)

こちらに、実際に色塗り問題に挑戦できる面白いサイトを見つけました。みなさんも良ければ実際の地図を使って、「隣り合う市町村が同じ色にならないように塗り分けるには、最低何色の色が必要かを実験してみてください。

2巻では、0で割ることがなぜいけないかについて、3巻では、円周率についてが取り上げられています。それと、テロ組織の事件と、いったい何の関係があるの?・・・となると思いますが、そのあたりは、ぜひ読んで確かめてみてください。

こつこつと本を読んだ量が、みなさんの読解力・文章力・国語以外の教科の知識につながります。色々な知識を世の中と結び付けていきましょう!

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