【ニュースで知ろう!】今、ミャンマーで起きていること

みなさん、こんにちは!

進学塾ライトアップ、代表の西川です。

本日も11時に塾を開けた瞬間から生徒さんたちが集まり、最長で10時間以上勉強を頑張ってくれている生徒さんがいました!

結果はどうであれ(中3は受験で内申重視のため、もちろん結果も大事ですが)、やるべきときにやるべきことを頑張れるというのは素晴らしいですよね!また、細かいことを言えば例外もありますが、テストの点数は同じであっても、短時間で覚えたものと、長時間じっくり考えたものとでは記憶の残り方が違うと思います。今回のテスト勉強で、みなさんにとって一生使える大切なものが身に付いてくれていればと願うばかりです。

さて、本日は少し長めの文章を書いてみました。

ニュースが気になる小学生・中学生って・・・すごい!

先日、とある新中1の生徒さんの体験申込の面談の際に、「ニュースを見るのが好き」と言われてびっくりしました。小6でニュースを見るのが好きで、家で親御さんにニュースの話をするというのですからね。そのお話を聞いて以来、その生徒さんには、「今気になっているニュースは何?」と、何度か質問をしていました。

(うざいかもと思いつつ・・・苦笑)

そしてつい先日、その生徒さんから言われたのが、「今、ミャンマーで大勢の人が殺されている」というニュースが気になっているということでした。

・・・すごいですよね!

小6の頃の私なんて、今日はスーパーファミコンで何のゲームをしようかな、くらいしか頭になかったように思うのですが、すでにこの生徒さんは、世の中のことが気になり始めています。これって、学校の授業と自分の関心のあるニュースが上手く結びつけば、もう勉強が止まらなくなると思うんです。

また、このニュースに関しては、中3の別の生徒さんからも質問をされたこともあります。

これはブログのネタにしないわけにはいかない・・・

ということで、生徒さんたちに世の中のことに少しでも興味を持ってもらえるように、色々と調べてみました!

ミャンマーの国旗・場所

まずはミャンマーの国旗から。国旗は上にある通りなのですが、あまりこの国旗に馴染みのない方もいらっしゃると思います。

それもそのはず。実はこの国旗は2010年から使われているものです。ミャンマーはイギリスに占領されたり、日本の植民地となったり、そこからまたイギリスの植民地に戻り、独立をし、軍事政権になり・・・とその度ごとに国旗が変更されています。

ミャンマーの国旗 – Wikipedia より引用

イギリスの植民地だったころは、国旗の中にユニオンジャック(イギリス国旗の米みたいなマーク)が描かれていますね。これは中1の皆さんは地理の始めで習いましたが、オーストラリアやニュージーランドと同じ理由です。そこから、2010年から使われ始めた今のデザインになるまでに、デザインが何度か変わっていることがわかると思います。

では、そんなミャンマーはどこにあるのか。中1のみなさんはまだ習っていませんが、中2・中3のみなさんは分かりますかね??

『中学校社会科地図』(帝国書院編集部編)p.33より引用

日本の南東、東南アジアの中の国の1つで、中国やタイ、インドに囲まれた地域であることがわかります。インドは昔、イギリスの植民地でした。そのため、インドに隣接しているミャンマーも、植民地としてイギリスの支配下に置かれます。

そして、1937年に日中戦争が始まったときは、イギリスやアメリカがこのミャンマー(当時のビルマ)から中国を支援した結果、日本は中国に対して、予想以上の苦戦を強いられることになります。そして、日本軍は、イギリスやアメリカから中国への支援ルートを断つために、ミャンマーへ侵攻して占領しているんですね。日中戦争は今回の中間テストで、多くの学校で中3社会の試験範囲になっています。このミャンマーのお話、ほんのりですが、実は今習っていることとも少し関連があるよ、ということです。

では、そんなミャンマーの近現代を少し振り返ってみます。

まずは、ミャンマーの歴史から

さあ、ミャンマーの歴史から確認をしてみましょう。高校世界史の教科書には、第二次世界大戦前後のミャンマーに関して、このように書かれています。

またイギリスが支配するビルマ(ミャンマー)では、1920年代から民族運動が始まり、僧侶による啓蒙運動やタキン党と呼ばれる急進的民族主義者の台頭がみられた。

『改訂版 詳説世界史B』(山川出版社)p.353ページより引用

イギリス領であったビルマは、48年にイギリス連邦から離れて独立し、(略)

『改訂版 詳説世界史B』(山川出版社)p.378ページより引用

「ミャンマー」という言い方は、軍事クーデターが起こった1989年以降に使われるようになった言葉で、それ以前は「ビルマ」と呼ばれていました。ビルマ・・・と聞いて、児童文学作品である『ビルマの竪琴』という、戦争を題材にしたお話を思い浮かべた人もいるかもしれません。

もう少し詳しい記述が、高校世界史の参考書『実況中継』に書かれています。

『青木裕司 世界史B講義の実況中継④』p.369

タキン党という団体が中心となり、植民地支配をしていたイギリスや、占領していた日本軍に抵抗し、1948年にようやく独立を勝ち取ります。そのタキン党のリーダーだったのが、独立直前に政敵に暗殺されてしまったアウンサン将軍。

しかし、独立後も少数民族が反乱を起こしたり、隣接する中国との対立があり、混乱状態が続きます。

その混乱を抑えこみ、1962年に軍部によるクーデターを起こして、軍部による独裁政治を始めたのが、アウンサンと同じタキン党出身のネウィン。軍隊が力で国内の抵抗勢力を抑え込むことで、国は安定しましたが、欧米による軍事政権に対しての経済制裁などもあって、ミャンマーの経済力はどんどん落ちていき、1980年代にはアジアの中でも最も貧しい国の1つになってしまいました。

そのため、「軍部による独裁政治はもう嫌だ!自由になりたい!」と、1988年に民主化運動が起こります。その運動に参加していたのが、アウンサンの娘で、当時は住んでいたイギリスから、母親の看病のためにたまたま帰郷していたアウンサンスーチーさんです。

スーチーさんの活躍に関しては、実は去年までの中3英語の教科書New HorizonのUnit6に載っていました。スーチーさんは、自分の祖国のために、夫や子供たちと別々の生活になってでも、ミャンマーの民主化を成し遂げたいということでミャンマーに残ります。

「ミャンマーから国外へ出て民主化運動に関わらないなら開放してやる」、と政府から条件を出されても、それを拒否し、自宅から外には出られない自宅軟禁の状態の中でも、民主化運動のリーダーを続けていました。そして、1991年に彼女はノーベル平和賞を受賞します。(授賞式には参加できず)その後もスーチーさんは、一時的に軟禁状態を解かれた時期もありますが、影響力のある人であるために、何度も自宅軟禁を強いられることになります。

まとめると、ミャンマーという国は、「みんなが話し合って、みんなで色々なルールを決めていこう」という民主主義を目指している人もたくさんいるけれど、その度に今の政権のトップにいる軍部が邪魔をして、民主化のための活動をしている人を逮捕したり、殺したりしてきた、ということです。

独裁政権というのは、北朝鮮なんかもそうですね。そんな国では、トップにいる人に大きな力が集中してしまい、逆らう人たちにはひどい扱いが待っています。私たちの住む日本とは大違いです。ですが、第二次世界大戦中の日本でも言論統制が行われていたので、当時の日本は、近頃のミャンマーに近い状況だったかもしれません。

そんなミャンマーで、今何が起きているのか?

さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ、うちの生徒さんたちが疑問に思っていた、「今、ミャンマーで何が起きているの?」に関して、回答していきたいと思います。

2020年11月にミャンマー国内で選挙が行われました。結果、2015年に引き続きアウンサンスーチーさんが率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝。アウンサンスーチーさんは、ミャンマー国内にいるイスラム教の少数民族が軍部に弾圧されるのを黙認したということで、非難を受けてたりもしましたが、それでも国内での人気は圧倒的でした。

民主化に向けて、ミャンマーがまた一歩前進したと思われたその矢先・・・・。

2021年の2月1日、軍部が「この選挙には不正があった!」としてクーデターを起こし、アウンサンスーチーさんを含めたNLDのメンバーを次々に逮捕していきました。そのため、NLDは政権を奪われ、再び軍部による独裁政治が始まってしまいました。これ、歴史の教科書に載っている昔の話ではなくて、つい3か月前のお話、今まさに起こっていることのお話ですよ?

これに対して、ミャンマーの国民が抗議運動に立ち上がりました。スーチーさんを解放しろ!民主化の流れを止めるな!と。

しかし、その抗議運動を抑えるために、警察や軍隊が出動し、ミャンマー国民はひどい扱いを受けています。

ネットの記事によると、これまでに抗議活動・デモ活動に参加をした800人近くが殺され、3500人以上が運動への参加を理由に逮捕されています。軍部から家族へと引き渡された遺体の中には、胸から内臓を抜き取られた跡のようなものがあった遺体もあり、中国へと臓器売買がされているのではないかとも言われています。

現地ではインターネットが遮断され、外部との連絡はとれないはずですが、それでもどうにかして、この現状を知ってもらおうと活動している方々、自分の国をなんとかしようと立ち上がる方々もいます。私が見つけたサイトをいくつかご紹介しておきます。

BBC(イギリスのテレビ局)によるミャンマーの状況の解説動画

https://www.bbc.com/japanese/video-55944957

私が説明をしたミャンマーでクーデターが起こるまでの状況が、動画で上手くまとまっています。

匿名の日本人記者の方の現地レポート

「今、ミャンマーから伝えたいこと(上・下)」

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01093/

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01094/

「平和的なデモ行進を排除するため、税金で賄った機関銃に実弾を込め、手りゅう弾で自国民を殺す、深夜に兵士が家に押し入り住民を拘束、その家族を翌日に呼び出して死体を引き取らせるなんて話は、世の中で聞いたことがありません。兵隊は市民を守るどころか、人道に反する罪を犯しています。逮捕された人を釈放するために、デモ参加者1人につき20万チャット(約1万5000円)以上支払わなければなりません。これではまるで、身代金目当ての誘拐です」

「今、ミャンマーから伝えたいこと・上」https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01093/ )より引用

ミャンマーの中央にあるマンダレーで、デモ隊を追った治安部隊が民家に押し入り、父親の膝に座っていた7歳の女の子を撃った死亡事件があった。また、自宅の前でデモを見ていた男の子が撃たれて死亡したり、家の中にいたにもかかわらず流れ弾に当たって亡くなったり、幼い子どもたちが次々と犠牲になっている。国連児童基金(ユニセフ)は、国軍による教育施設の占拠などによって、500人以上の子どもが恣意(しい)的に拘束され、少なくとも5人が死亡したと報告した。

「今、ミャンマーから伝えたいこと・下」 https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01094/ )より引用

突然、軍隊が家の中に押し入って人をさらい、後日死体を引き取りに来いと言われる。

突然家の中に軍隊が押し入って、子供を射殺。どちらも痛ましくて信じられないニュースです。

何度も言いますが、これは今起こっていることです。

こんなむごいことを誰がしているのか?テロ組織でも暴力団でもなんでもなく、国を守るために国民からの税金で働いているはずの軍隊がそんな行動をしている訳です。本当にひどい。

Quora「いまだに日本が豊かな国だと思っている人がいる理由は何でしょうか?」に対する、「Miya Kazuo」さんの回答

https://jp.quora.com/%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%A0%E3%81%AB%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%8C%E8%B1%8A%E3%81%8B%E3%81%AA%E5%9B%BD%E3%81%A0%E3%81%A8%E6%80%9D%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%81%8C%E3%81%84%E3%82%8B%E7%90%86

ミャンマーの人々もほんの少し前まで、日本人と同じように様々な職業に就いて豊かになり、食を楽しみ、友人とバーに行ったりクラブに行って米国やヨーロッパ帰りのイケテルDJがイケテル洋楽をかけて楽しんだり、インスタ映えするスポットに行ってInstagramに投稿したりするどこにでもいる普通の人々です。

「クーデター??虐殺??映画の見過ぎだろwww」と彼ら自身が映画の様に感じていた非現実的なことが、今実際に身に降りかかっています。

そんな彼らは今(2021/03/18時点)、インターネットがモバイルだけでなくWIFIや固定回線も含めて遮断されています。この瞬間はどんなことがあっても現地の生の情報を国際社会に伝えることができていない状況です。(現地の通信会社が軍の命令を無視して繋げていない限り)

日本に暮らしていると、あーだこーだ好き放題言えるんですよね。そして何を言っても不当に拘束されたり殺されることはない。

この当たり前のことができる国が、どれだけ豊かであるか…

Miya Kazuoさんの回答より一部引用

この方の回答に関しては、個人で回答されているもので、情報源がはっきりしないので、完全に100%信じ切っていいものかはわかりませんが、本当だとすれば衝撃的です。

新型コロナウイルスの影響もあり、私たちは私たちで今までに比べて大変な生活を送っていますが、それでも、警察や自衛隊に急に連れ去られて殺される心配をしている人は少ないでしょう。私たちが日本で、こうやって比較的平穏な日々を過ごせているまさにそのとき、同じアジアの数千キロしか離れていない地域で、このような事態になっている訳です。

香港のデモの際の状況もそうでしたが、今はSNSを使った生配信というのが可能な時代です。日本に住む私たちと同じように、「映える」写真を撮ってはSNSにアップしていた若者たちが、同じSNSで自分たちの命が脅かされている状況を生配信している・・・。彼ら彼女らも私たちと同じように、数が月前まではそんなことに自分が巻き込まれるなんて、想像もしていなかったでしょう。

「戦争なんて無くなればいい」と私は思わない

私の友人で、ベトナム生まれ日本育ち、今の国籍はアメリカ人という友人がいます。

ベトナムの内戦の影響で生後すぐに家族が亡命するためにボートで海へ飛び出し、たまたま日本行きのギリシャの貨物船に拾われ、日本で育った。日本では国籍を貰えなかったのて、永住権を求めてアメリカへ移住したという、ものすごい経験を持つその友人は、「戦争がこの世から無くなればいい」という発言は大嫌いだと言っていました。

「そんな発言は、平和だから言える発言だよ。もしも、自分たちの国を変えるために立ち上がるときが来れば、命をかけても戦争をしなきゃいけないと思ってるよ。」

この発言が、「正しい」のか「間違っている」のかは、私には分かりません。ただ、私たちには私たちの世界があり、別のところに住む人々には、また違った世界があるということです。

そして、上のリンク先の文章の中で紹介されていたのですが、ミャンマーでは、「私が警察に殺されても、自由の為に立ち続けてください」と訴えながら亡くなった15歳の少女がいたそうです。きっと今のミャンマーで暮らす人々の世界は、私たちには想像もつかない世界でしょう。

ニュースやドラマ、小説、インターネット、SNSなどのメディアは、そんな違う世界に住む人々を理解するためには、大切な道具です。「私たちにとっての当たり前が、違う人にとっては決して当たり前じゃないんだ」ということを、中学生の皆さんは、これから色々な経験を通して学んでいくでしょう。

学んでいくためには、学びたい・知りたいという、意欲・やる気が大切です。そのためには、学校の勉強で、知識の土台を作っておかなければなりません。

自分の好きなことだけをしていれば、自分の好きな、その狭い範囲では色々な情報が得られるかもしれません。ですが、自分の好きなこと以外の情報を得ようとしても、知識の土台がなければ、そもそも興味を持てません。

だからこそ、まだ、将来やりたいことがはっきりと見つかっていないなら、将来の自分が色々なことに興味を持てるように、まずは今ある、目の前の勉強を頑張ろうね。

勉強をしないと怒られる、ゲームが取り上げられる、お小遣いが減らされる・・・、そこをモチベーションにして、ただ、提出物や宿題をこなしているだけでは、勉強から関心を広げることは難しいでしょうね。(もちろん、約束を守るという意味では大切だけれど)

ということで、読みにくい文章をダラダラと書いてしまいました・・・。今回のミャンマーのニュースに関心を持ってくれている皆さんの理解の助けになれば幸いです。私もこうやって調べることで、色々なことを勉強できたのでとても良かったです。みなさんも、今回の試験勉強で広がった興味・関心をいつか活用できるときがくると信じて、引き続き定期試験に向けたラストスパートを頑張ってください!

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