【読書レビュー】夏緑・きくやまきよし『しっぽの声』

みなさん、こんにちは!進学塾ライトアップ、代表の西川です。

1学期末に向けた定期テスト対策は、6/13(日)より行います!成績アップや志望校合格に向けて、まずは限られた範囲のテストである定期試験に、本気で取り組んでいきましょう!テスト期間ではなくても、コツコツと自習に来てくれる生徒さんも、少しずつ増えています。頑張っていきましょう!

さて、本日は、教室に置いてあるマンガではないのですが、ペットをテーマにしたマンガを紹介してみようと思います。ペットがテーマとは言っても、「癒される!」「かわいい!」とは真逆のマンガです。

しっぽの声 1 | 夏 緑 ちくやまきよし 杉本 彩 | 【試し読みあり】 – 小学館コミック (shogakukan.co.jp)

動物の悲鳴に耳を傾けて!!! 繁殖業者、生体展示販売、引き取り屋、殺処分…………ペット流通において、その命はどのように扱われているのか。誰かと共に生きたくて、生まれてきただけのペットが我々の想像を超える状況に置かれていることがある。声なき声に、力を与えるも殺すも人間。アニマルシェルターの所長を務める天原士狼と獣医師の獅子神太一は厳然と立ち向かう――

https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091897039# より引用

ペットショップに並んでいる可愛い子犬や子猫たち。とってもかわいいですが、そんなペットたちはどこから連れてこられたのでしょう? そして、売れ残ってしまった動物たちや、ペットショップで病気になってしまったはどうなってしまうのでしょう?

病気になってしまえば、獣医さんのところに連れて行かなければいけません。けれど、それだと治療費がかかる・・・。動物病院の治療費って、人間のように保険が適用されないから、ものすごくお金がかかる・・・(今はペットの治療をサポートする保険もあるそうですが)。しかも、入院が必要だった場合、その期間でペットの体が成長してしまえば、「売り物」にならなくなってしまうかもしれない。かといって、病気のペットをそのままにしておくと、他の「売り物」の子たちに、集団感染してしまうかもしれない。そんな中で、何が行われると思いますか?

その病気の子を袋につめて、生きたまま冷凍庫に入れて殺してしまったり、あるいは「引き取り屋」と呼ばれる、不要になったペットを引き取ってくれる業者に頼んだりするんだそうです。ものすごく残酷です。

この作品は、そんなペットブームの裏側を描いた作品です。

主人公は、ペットの保護施設(アニマルシェルター)を運営する天原(あまはら)と、正義感の強い獣医師の獅子神(ししがみ)の2人です。この2人が、不幸なペットたちを救い出していくお話しなのですが、彼らが懸命に努力しても救いきれない小さな命もたくさんあります。ものすごくリアリティーのある話しなのですが、それもそのはず。この作品に資料提供しているのは、タレントの杉本彩さんが理事長を務める「公益財団法人動物環境福祉協会Eva」で、作中のお話しは全て実話に基づいています

ペットショップに売られるペットたちは、「繁殖工場(パピーミル)」という、子犬や子猫を育てるための施設で育てられます。きちんと管理が行き届いた施設もありますが、その一方で、ペットをお金儲けのための道具にしか考えず、劣悪な環境で飼育をしている飼い主たちもいるそうです。ペットたちのフンやおしっこをそのままにして病気になってしまったり、十分なエサを与えず、そのまま飢え死にしてしまったり、同じ生き物同士で共食いをしたり、お腹が空きすぎて自分の手を食べてしまう動物たちもいるんだとか・・・。

親犬や親猫たちがどんなにボロボロだろうが、生まれてくる赤ちゃんはキレイな状態で、「売り物」になります。だから赤ちゃんの状態だけを見ても、その子の生まれた環境がどんな環境だったかまでは、分かりにくいそうです。

野良犬や野良猫、飼えなくなった動物たちは保健所に引き取られ、引き取ってくれる人が現れなければ、ガス室で「処分」されるというのは聞いたことがあるかもしれません。可愛いからと人気になり、人間の都合で繁殖して数を増やされ、人間の都合で捨てられて、殺されてしまう不幸な動物たちは、この世からなくなってほしいですね・・・。オリンピックや万博に向けて、東京や大阪では、保健所での動物の「殺処分ゼロ」を掲げているそうですが、その目標にも色々な言葉のトリックがあるようです。実際は、保健所への受け入れを拒否されたペットたちが捨てられ、新たな問題が起きている地域もあるそうです。

保護猫や、保健所の犬猫を引き取るための「譲渡会」なども行われていますが、そこにも価値のありそうな子犬や子猫を引き取って転売をたくらむ人がいたり、SNSでペットの引き渡しを呼び掛けて、そこから詐欺をするパターンもあったりするそうです。また、動物愛護団体の行うボランティア活動が、色々なトラブルを引き起こすことも・・・。

とにかく、この作品を読むと、気軽に「ペットを飼いたい!」「誕生日だからペット買って!」とは言えなくなりますし、飼うことを決めた以上は責任をもって死ぬまで面倒をみなければいけない、飼い主の責任の重さを感じます。

その他にも、人間の好みの見た目になるように品種改良された結果、関節症などの遺伝性の病気を抱えるようになったペットたちの話や、動物の安楽死の話、動物愛護管理法という法律が2019年に改正された話など、情報量が多くて、中学生の皆さんには少し難しい部分もあるかもしれませんが、大切なペットのことだと思って読んでいくと、とても勉強になります。

動物って、テレビでも特集をすれば視聴率がいいと聞きますし、SNS上でも可愛い犬や猫の行動にはついつい「いいね」を連打したくなりますが、それと実際にペットを「飼う」のとは全く別の話。ペットの飼い主には、ペットに幸せを与え、死ぬまで面倒をみる義務があり、しっかりと責任を持った上で飼ってあげないといけないということが良く分かりました。

そう思って、自分のことをふり返って見ると、私の祖父母の家には大きなシベリアンハスキーがいましたが、私が中学生か高校生の頃、いつの間にか祖父母の家からは居なくなっていました。今思い返せば、犬が大きくなりすぎて、祖父母が散歩させようにも、大きな犬に引っ張られて転んでしまう恐れがあるため、仕方なく保健所で処分をしてもらったんじゃないかな・・・。そう思うと、決してこのマンガの中のお話が、自分とは全く無関係の話ではないように思えてきました。

このマンガに資料を提供している、前述の団体のHPがこちらです。タレントの杉本彩さんを中心に、YouTubeで色々な動画も配信されているようです。ペットを飼う際の心構えなどもあります。興味がある方は、ぜひのぞいて見てください!

公益財団法人動物環境・福祉協会Eva

今回は、作中にかなりショッキングなペットの末路も描かれているため、マンガの内容はこちらには載せませんでしたが、作品紹介のページから第1話は読めるようなので、興味がある方はそちらを見てみてください。

みなさんの飼っているペットの話、こんなに大切にしているという話も、良かったら聞かせてください。ちなみに先生は猫派です!

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