【ニュースで知ろう】SNSについて再考しよう。そいつの名は・・・「Be Real.」
みなさん、こんにちは!進学塾ライトアップ、代表の西川です。
教室は12/7土まで毎日開いております。12/8日は英数学館でそっくり模試! 12/9月はお休みです。
水曜日は1階の数楽考房さんの空いている教室を1つお借りして、そこで中3のみなさんに勉強を頑張ってもらいました。私は中1・2の授業をしていたので全く見れていませんが、隣の教室から高校生の授業の声が聞こえてくるような、いつもと違う環境でも集中して頑張ってくれていると嬉しいです。
さて、つい先日興味深いニュースが流れてきました。
豪議会、16歳未満のSNS利用を禁止する法案可決 1年後に施行へ
オーストラリアは29日、16歳未満の子供たちによるソーシャルメディアの利用を禁止する法案を可決した。世界で最も厳しい法律となる。
この禁止措置が施行されるのは、早くても12カ月後の予定。違反したテクノロジー企業には、最大5000万豪ドル(約48億8300万円)の罰金が科される可能性がある。
(中略)
子供のソーシャルメディア使用を制限しようとする取り組みは、世界的にこれが最初ではないが、16歳という対象年齢はどの国が設定したものより高い。また、他国の試みと異なり、既存のユーザーや親の同意を得た場合の例外規定はない。
(中略)
禁止措置を求めてロビー活動を行っていたエイミー・フリードランダー氏は、「長い間、親たちは子供に中毒性のある端末を与えるか、子供が孤立して疎外感を覚えるのを見守るかという、不可能な選択を迫られてきた」とBBCに語った。
(中略)
若者の活動家の一部は、ソーシャルメディアが若者の生活に果たす役割を政府は十分に理解しておらず、議論から自分たちを排除していると非難している。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c0rgk4xqre1oより引用
そして、このニュースについては中国新聞の「天風録」でも取り上げられています。
世論調査ではSNS禁止賛成が8割ということのようで、SNSの負の影響を保護者が懸念されているということでしょう。海外の事例が多いですが、SNS上で流行したチャレンジ企画で激辛チップスを食べてなくなった子供や、薬物の過剰摂取(オーバードーズ)でなくなった子供、有名人の自殺に影響を受けた後追い自殺などもあったようですからね。
昨年度の広島県公立高校の英語の入試問題で、「電子書籍と紙の本のどちらが良いか」というテーマの英作文が出題されましたが、今後は「中学生のSNSを禁止すべきか否か」みたいなテーマが出るかもしれません。もちろん、英語ではなく国語や社会での出題かもしれません。大学入試共通テストかもしれません。ですので、少しだけ考えてみたいと思います。
若者のSNS利用・・・賛否を整理しよう
とにかく、皆さんにとってはなくてはならないもの・・・かもしれないSNSですが、「依存症」「プライバシーの問題」「精神的なダメージ」「有害なコンテンツへのアクセス」など色々な問題を抱えています。
これに関しては、私のブログでも何度か取り上げさせてもらっています。
文部科学省のデータで、インターネットを1日に4時間以上利用する学生たちは学力が低下するというデータも出ているようです。
『スマホ脳』を読むと、たとえスマホの電源を切っていたとしても、スマホをポケットに入れたり、机の上に置いたりするだけで集中力が低下するし、現実世界が楽しめなくなると書かれています。さらにSNSを利用すれば、自己肯定感が下がっていくということも書かれています。
毎日の生活がつまらないとか、自分なんてクソだとか、あなたがそんな風に感じているとすれば、その原因はスマホにあるのかもしれません。
一方で、SNSには良い面もあります。「コミュニケーションツール」「情報収集ツール」「自己表現の場」などでしょうか。
LineやInstagramで連絡を取り合ったり、位置情報共有アプリで、友達や家族が今どこにいるのかを把握したり、どの商品がいいのかをレビューを見ながら比較検討したり、自撮り写真やおすすめのスイーツを共有したり、翻訳アプリで看板や説明書を日本語に直してもらったり、義両親に子供の写真を写真共有アプリで見せたり、デジタルネイティブではない私でさえも、日頃のふとした行動もスマホを利用する機会が多いです。
また、最近はYouTubeやSNSが、選挙や政治に与える影響が大きくなってきたように感じます。東京都知事選、衆議院選挙、兵庫県知事選挙と、インターネットの影響を強く感じます。私もYouTubeやSNSのおかげで、政治について考える機会が増えたように思います。(この話はまた別の機会に・・・)
また、「自己表現の場」として、10代のうちからSNSをうまく活用している方々もたくさんいらっしゃるようです。ChatGPTに尋ねてみました。(最近のChat GPTは、無料で普通に使っているだけで、最新版の機能を1日に数回、お試しで使わせてくれます。質問によっては前日のニュース記事などを参考に回答をしてくれるので、そのすごさに驚いています。)
あやみんさん、Shihoさん、かいとさん、なるねぇさん・・・勉強不足で私なんかは一人も存じ上げないのですが、起業や投資に関する情報を同世代に発信するかいとさんというのは、少し気になりますね。私も色々と教えてほしい・・・苦笑
こちらが、「Steenz(スティーンズ)」という「多様性時代を駆け抜ける10代が、『自分』と『仲間』を見つけるメディア&コミュニティ」なのだそうです。こうやって、同世代がインターネット上で集まって、色々な情報交換・共有をできるというのも素敵なことだと思います。
SNSを規制することによって、こうやって精力的に活動している若者の自由が奪われるというのは、確かに少し残念な気もします。
自動車だって、カフェインだって、ワクチンだって、世の中にあるものに100%安全、100%安心というものはありません。車は便利ですが事故の危険があるし、カフェインも眠気覚ましに効果的ですが取りすぎると体を壊します。ワクチンだって体調が悪化してなくなる方もいます。
一切使わないのは確かに安全ではありますが、それによって生まれる色々な可能性を奪うことになります。また、人によって過剰に影響を受けてしまうなど、向き不向きがあります。やりすぎない適度な使い方、自分に合った使い方というものを家庭や自分の中でルールとして定めていくことが大切なんでしょうね。
Be real.を知っていますか?
最近、生徒から教えてもらった新しいSNSで、話を聞いて思わず私が眉をひそめてしまったものがあります。
Line, X(旧Twitter), Instagram, Facebook, Discord, TikTok, Threads・・・色々なSNSがあって、少し使ったことがあったり名前だけは知っていたりするものがあるのですが、近年中高生の間で人気が急上昇しているSNSがあります。
それが・・・
Be Real.(ビーリアル)(正しい読みはビリール??)というアプリです。
「友達が使ってる。」「めっちゃ流行ってる。」「定期テスト中にこのアプリを起動させたやつがいる。」「学校で通知が来ると、写真を撮らなきゃいけないからみんな急いでトイレに走る。」などなど、私には聞き覚えのないアプリの名前と、勉強面で考えるとちょっとよろしくなさそうな使い方の話を聞きます。
少し調べてみると、確かに今の若者たちに大人気ということのようなので、Chat GPTに尋ねてみました。(最近のChat GPTは、無料で普通に使っているだけで・・・以下同文)
以前のフィンランドの教育の話同様に、色々と質問をしてみました。
ふむふむ・・・2020年に登場したフランス発祥のSNSということですね。そして、特徴をまとめるとこんな感じでしょうか。
・通知が来てから2分以内に写真を撮らないといけない。
・ただし、通知はいつ来るかわからない。寝ているときに来るかもしれない。
・撮るのはスマホの裏表についているカメラで、自分と自分が見ている景色をほぼ同時に撮影しなければならない。
・写真は目を大きくしたり肌をきれいに見せたりといった「盛る」ことはできない仕様で、無加工で投稿しなければならない。
・写真を投稿することで友達の投稿も見られるようになる。
ということで、アプリの使い方の話を聞いてみると、みんなが同じ時間に、学校という同じような場所にいる人よりは、どちらかと言えば、旅行やイベントが趣味な人達の方が楽しめそうな特徴が書かれていました。
私自身はそもそもSNSに写真を投稿しないし、投稿したとしても写真の明るさを変えるくらいはしたかもしれませんが目をおっきくしたり、お肌をすべすべにしたりというような「盛った」経験がありません。
そんな私のようなおっさんからしてみると、
「今の若い子たちって、写真を加工することと、加工した写真を見ることに『SNS疲れ』を感じているんだ。・・・じゃあ疲れているなら、SNSをしばらくお休み(=デジタルデトックス)すればいいのに。その分勉強をすればいいのに。」
なんて、身もふたもないことを考えてしまいます。そうやって共感できない、しようとしないから私はおっさんなんでしょうね苦笑(共感していただける保護者の方もきっと多いでしょう。)
さらに色々と質問をしてみました。「日本ではどんな人たちにBe Real.が人気なのか」という質問ですが、まぁこれは若者たちに人気なんだろうと、ほぼ分かった上で質問をしています。
やはり、若者たちを中心に人気を得ているようですが、
やはり、色々と懸念をしている声もあるようです。私も、初めてその機能を聞いたときには、上でも紹介した『スマホ脳』の内容が真っ先に思い浮かびました。いつ通知が来るのかわからないアプリなんだから、きっとこれを利用している子供たちは勉強に完全に集中なんてできないんだろうな。なんてことを考えました。
また、某関西の有名大学の授業中に、Be real.の通知が来ると、一斉にみんながカメラを起動してカシャカシャ授業風景を取り始めて、あまりにもひどいために「授業中の撮影禁止」という連絡がきたという話もありました。・・・普通に迷惑行為だと思うんですが、友達と一緒にやればそんなことも気にならないんですかね。
また、こんな記事もあります。
LINEでもXでもInstagramでもない…東大生が「受験生は絶対入れるな」という”バカになるアプリ”の名前
この記事の中でもしっかりとBe real.は否定的な評価を受けていましたね。
ということで、私も一般的なSNSの使い方に関しては、適度に使えばいいんじゃないかと思うものの、Be real.はちょっと嫌だなと感じてしまいました。もしかして、私の授業中にもこっそりと誰かが使っているのかもしれません。
ということで、久しぶりに最近のニュースを少しだけ掘り下げてみました。とはいえ、本気で合格したい学校があるのなら、受験生はSNSを辞めてスマホを「板」にしておくことを私も推奨していきたいと思います。勉強でたまったストレスは、一緒に目標に向かっている仲間と現実世界で話をすることで解消してほしいところです。
ということで、本日も頑張っていきましょう!